原建一 著/大前駿二 編
ISBN:978-4-905234-05-0 B5判/124頁
発行年:2014/3/16 現在庫:有り
管理職としての「整えておくべき心構え」「携えておくべき見識」「備えておくべき考え方」を獲得するための77の知見。長く製造現場の管理に携わってきた著者が、豊富な原体験から得た知見を、「教育による人材の人財化」を信念とする編者がまとめた。
管理者のマインドセット
はじめに
第1章 管理職の役割・心構え
1 管理者と経営者の違い:「How to do」と「What to do」
2 上司の業務内容を理解せよ:対外折衝の範囲・責任
3 配下社員への対応:人間の本質は、変わらない
4 指揮官の役割:率先垂範
5 係長の役割:中・長期の人事計画と後継者の育成
6 右警戒、左注意:非常時・緊急時の心構え
7 霜を踏みて堅氷に至る:マネジメントのサイクルは常に回しておけ!
8 高名の木登り:声かけ注意のタイミング
9 ヒューマン・エラーは防げない:雑談の勧め
第2章 組織を活かす人事施策
1 理想的な人事システム:旧海軍での人事考課の考え
2 自己評価と他者評価:部下の評価も、時に聞け
3 進級・昇進の社内ルールをよく知っておけ:考課は慎重に
4 相対評価の必要性:本人の自己努力も考慮せよ
5 陽の当らない部門への配慮も必要:声かけ運動の効果
6 好き嫌いと能力は別!:最大効果を出す人事の組み合わせを
7 鑿(のみ)と言わば槌(つち)も出せ:打てば響く職場
8 新しい酒は、新しい革袋に盛れ!:常に新鮮で柔軟な考え方を
9 運と縁:幸運と努力/天知る・地知る・人知る
10 児玉源太郎という人:リーダーシップのお手本
第3章 心に響く労務管理
1 心理学の重要性:職場のトラブル/真の原因を追究せよ
2 性格は直らない:本音の付き合いで配下社員を理解する
3 高齢者への配慮:職場の危険箇所チェック
4 耳は2つ、口は1つ:聞き上手は、話し上手
5 モラルの維持:PDCAサイクルが上手に回っている職場
6 常にユーモアの精神を:気持ちに余裕を
7 非公式組織にも目を配れ:本音と建て前
8 組織興亡のポイント:歴史・戦史が教える要因分析(人・システム・作戦)
9 ひと声運動の必要性:理解することと納得することは、別物
10 言いたいことは、明日言え:口は災いのもと
11 ホーソーン実験の教訓:人間は、時には感情で動く
第4章 人財づくりへの投資
1 管理者教育の究極の目的:真の“紳士”をつくること
2 度量数称勝:尺度・測定・定量・比較→勝利
3 やって見せて 言って聞かせて させて見て:誉めることの効用
4 忙しい時、トラブル発生時こそチャンス:OJT教育
5 会津藩「什(じゅう)の教え」:ならぬことは、ならぬものです
6 かわいい子には旅をさせよ:配下社員には恥をかかせよ
7 馬には乗ってみよ、人には沿うてみよ:まず試してみよ
8 十日の菊、六日の菖蒲:なにごとも、タイミング
9 情けは人のためならず:風呂桶の哲学
10 説得力/経験論(帰納法)vs合理論(演繹法):経験論に軍配!
11 後世への最大遺物:内村鑑三という人
12 情報の伝達効率:話相手には、7割しか伝わっていない!
13 “人質(じんしつ)管理”:品質は、人がつくる(松下幸之助)
14 「段ボール箱3個」の教え:ふだんからの整理・整頓
15 3現主義・製造の4M・安全の5S:モノづくり現場の原則
第5章 教養を深める世界史
1 仏教の開祖・お釈迦様:ヒンドゥー教批判が原点
2 小乗仏教vs大乗仏教:わが国へ伝来したのは大乗仏教
3 お釈迦様の教え:人間を苦しめるのは、“欲”である
4 日本仏教の成り立ち:大乗仏教・神道・儒教
5 スリランカの偉人・恩人 ジャヤワルダナ氏:憎悪は慈悲によって
6 ユダヤ教vsキリスト教vsイスラム教:共通点があるゆえの葛藤
7 ヨーロッパの原点:古代ギリシャ、キリスト教、ローマ帝国
8 民族大移動の影響:ゲルマン民族vsラテン民族
9 ヨーロッパにおける“川”の意義:交通の拠点・大量輸送手段
10 十字軍とその影響:ヨーロッパ近代化の引き金
11 ユダヤ人とアラブ人:もともとは、同じセム語族
12 イスラム版南北朝:シーア派vsスンニ派
13 ルネッサンス:ヨーロッパ近代化三大要因のひとつ
14 宗教改革:政治・経済・社会も含めた大改革
15 フランス革命の影響:市民の権利・ナポレオンの台頭
16 ワイマール共和国:ナチス・ドイツの台頭
17 司馬遷『史記』の世界:執念の歴史文学書
18 古代中国の帝国興亡:秦・漢・隋・唐の興亡
19 気配りの満州族国家 清:中興の租・康熙帝の偉大さ
20 ヒンドゥー教に観るインド人の知恵と功罪:宗教・言語の寛大さ
21 アジアの宗教:仏教、ヒンドゥー教、キリスト教、イスラム教
第6章 知恵を育む読書
1 洪自誠『菜根譚』:人生最高の“処世術”のひとつ
2 島津忠良『日新公いろは歌』:薩摩隼人教育の原点
3 佐藤一斎『言志四録』:西郷隆盛、新渡戸稲造の“座右の銘”
4 森本達雄『ヒンドゥー教の世界』:“輪廻”“解脱”の解説
5 柳澤桂子『生きて死ぬ知恵』:般若心経の現代語訳
6 吉村昭『三陸海岸大津波』:これまでも大津波は来ていた
7 阿川弘之『大人の見識』:“急ぎの用事はゆっくりと”
8 中村彰彦『保科正之』:会津藩祖で徳川幕府中興の祖
9 童門冬二『人生を二度生きる』:箱館戦争五稜郭と“海律全書”
10 橋本治『古事記:万葉かな』:日本書紀(漢文)との対比
11 『旧暦で読み解く日本の慣わし』:二十四節季、十干十二支